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【物流AI/DX】DXで急成長する企業が利用する2つの波とは?

【物流AI/DX】DXで急成長する企業が利用する2つの波とは?

はじめに

DXで急激に成長する企業は「市場の大きな波」と「技術の大きな波」という2つの波を見定めながら変革に取り組んでいます。一方、DXに失敗した企業あるいは思ったほどの成果が得られていない企業は、これらの波を考慮する意識が薄く、従来の「業務カイゼン」的な発想で取り組んでいるという傾向があります。この論考では、世界でDXに成功し急成長を遂げた企業が活用した2種類の波について解説いたします。

DXに成功し急成長を遂げた企業①アマゾン

アマゾンが登場したのは1995年ですが、1990年代初期から2000年代初期にかけて米国を中心にインターネット・バブルが発生しました。この時代には普通の人々のインターネット利用も爆発的に増加しています。アマゾンはこのインターネット・バブルという「市場の大きな波」を最大限利用してビジネスを立ち上げました。

インターネット・バブルはインターネット関連企業が多額の投資資金を集めることを可能とし、様々なオンライン取引関連の技術が開発されていきました。円滑なオンライン取引は消費者との双方向通信を大量に処理できる高度な技術が前提です。この時代には、まさにそうしたオンライン取引技術の発展という「技術の大きな波」が発生していました。アマゾンはこの波もうまく活用したわけです。

アマゾンの成長速度は、最初はゆっくりでしたので2000年代の中盤まではほとんど目立ちませんでした。しかし徐々に加速度がつき、2000年代後半になって急カーブを描いて成長するようになっています。アマゾンの成長は今から振り返ってみると「エクスポネンシャル(指数関数的)」な急成長だったことが確認できます。なお、アマゾンの業績推移に関しては下記のサイトをご参照ください。
Amazon.com, Inc.の業績推移

DXに成功し急成長を遂げた企業②ウーバー

ウーバー(ウーバー・テクノロジーズ)が設立されたのは2009年です。そして、その2年前の2007年には世界金融危機が始まっていました。つまり、ウーバーは全世界で失業者が2700万人から4000万人に達したといわれている世界金融危機の真っ只中で誕生したわけです。しかし、それは偶然ではありませんでした。なぜなら、経済状態の悪化を背景として人々の中に「自分の車を利用してお金を稼げればいいのに」というドライバー側の潜在ニーズが生まれていたからです。また、同時に人々の中には「安くて利便性のよい交通機関をスマートフォンで簡単に見つけたい」という利用者側の潜在ニーズも生まれていました。ウーバーは、こうした「市場の大きな波」を利用してビジネスを立ち上げました。

「市場の大きな波」が起こっていた頃、ちょうどスマートフォンが急速に普及し始め、スマホを利用したオンラインサービスの技術が発達していました。さらに、2008年夏にはアップルがアプリストアを導入したことで、iPhoneとアプリストアがあれば簡単にオンラインサービス用のアプリを利用できるようになっていました。ウーバーは、この「技術の大きな波」も巧みに利用してエクスポネンシャルな成長を実現しました。

DXに成功し急成長を遂げた企業③エアビーアンドビー

エアビーアンドビーは2008年からの数年でエクスポネンシャルな成長を実現しました。エアビーアンドビーが登場した時代背景はウーバーと同じです。つまり、2007年に始まった世界金融危機による経済状態の悪化が背景にあります。この当時、人々の中には「自分の部屋を貸し出してお金を稼ぐ方法があればいいのに」というホスト側の潜在ニーズが生まれていました。同時に安く旅する方法をオンラインで探す人が増えるというゲスト側の潜在ニーズも生まれていました。エアビーアンドビーは、こうした「市場の大きな波」を利用してビジネスを立ち上げました。

エアビーアンドビーが利用した「技術の大きな波」はRuby on Railsという技術の登場と発展でした。Ruby on Railsは2004年に公開されたオープンソースのプログラミング言語であり、簡単なコードでWebアプリケーションの開発ができるフレームワークです。この技術を用いると普通のWebサイトから決済機能を備えたショッピングサイトまで効率よく開発できるようになります。エアビーアンドビーもこの技術を活用してサイトを構築し、エクスポネンシャルな成長を実現しました。

まとめ

日本企業のDXへの取り組みは業務カイゼン的な発想による「カイゼンDX」が大部分を占めています。そこには戦略的な視点が欠如しており、成功したとしてもエクスポネンシャルな成長を実現できる可能性はありません。急成長を実現するためには戦略的DXに正面から取り組む必要があります。この戦略的DXの最初の一歩が「市場の大きな波」と「技術の大きな波」の把握です。アマゾン、ウーバー、エアビーアンドビー等の企業はこれらの2種類の波を活用してDXに成功しエクスポネンシャルな成長を実現しています。

なお、日通総研では戦略的DXのフレームワークからAI化する物流の現在と未来の解説に至るまで各種のセミナーをご提供しています。無料セミナーもございますので、詳細につきまして下記の窓口よりお問い合わせください。

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(この記事は2021年3月22日時点の状況をもとに書かれました。)

この記事の著者

◆出身地:鹿児島県鹿児島市 ◆血液型:A型
◆趣味:ドライブ、音楽、ディベート、歴史研究、科学技術研究

1980年 九州大学 法学部 卒業
【得意分野】
・DX戦略 ・物流AI化戦略 ・最新テクノロジーの調査・評価
※日本ディープラーニング協会 Deep Learning for GENERAL 2019 #2

2012年に脳機能分野のIT開発スタートアップを起業した際、多数の起業家たちと交流する機会がありました。様々な分野で夢を抱き技術を磨いている起業家と交流できたのは貴重な経験でした。この体験を通じて好奇心を忘れずチャレンジし続けることの大切さを学んだように思います。今興味をもっているのは、AI分野ではGPT-3(Generative Pre-trained Transformer 3)、宇宙開発分野ではSpaceX社のStarship構想、量子テクノロジー分野では光合成における量子コヒーレント状態の形成といったテーマです。凄まじい勢いで進化するテクノロジーにはいつも驚かされます。

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