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SCM・ロジスティクスの国際資格

【Logistics Trend】SCM・ロジスティクスの国際資格

昨年度、当社では欧米のロジスティクス業界における教育について調査を行いました。近年、欧米企業では「データ・ドリブン(Data driven)」 という、勘と経験ではなくデータに基づいた業務推進が、当然のものとして求められています。企業に人材を送り出す大学・大学院は、その要求に対応し得る人材を育てるため、データ・ドリブンのSCM(Supply Chain Management)・ロジスティクスの知識を体系的に教えています。そのほか、欧米では学士・修士に加えて「SCM 資格」が就職・転職や昇格に必要なケースも増えてきています。そこで今回は、欧米で認知度が高い 3 つの SCM 資格制度についてご紹介します。

インタビュー先のひとつ、SCM で世界的に有名なフランスのケッジ・ビジネススクールでは、SC 学科の卒業生の 70%強が物流事業者ではなく、荷主企業(小売業、製造業)の SCM 部門に就職しています。物流事業者にとって、彼らのようなSCMマネジャー達とビジネスを対等に進めるには、資格を取得し、ロジスティクス・リテラシーを底上げすることも必要になってくると思われます。

logitasu15-3-1 世界のロジスティクス国際標準資格

図1:世界のロジスティクス国際標準資格
出所:各協会ウェブサイトより日通総研作成

◆American Production and Inventory Control Society (APICS:米国生産在庫管理協会)

今回ご紹介する 3 つの資格中で、唯一日本にも認定教育機関が存在する資格です。日本ではCPIM(Certified in Production and Inventory Management) および CSCP(Certified Supply Chain Professional)の講座が日本語で受けられますが、試験は英語での実施となり、プロメトリッ ク社による TOEFL や TOEIC のような CBT(Computer Based Training)試験となります。米国生産在庫管理協会の資格であるため、米国の荷主企業を中心に普及し、全世界で CPIM は 10 万人以上、CSCP は 1 万 7 千人以上(79ヵ国)が取得しています。

◆European Logistics Association (ELA: 欧州ロジスティクス協会)

European Qualification Framework (欧州共通の資格フレームワーク)に沿った 3 つのレベルの資格制度を提供しています。ELA には欧州のほとんどの国のロジスティクス協会(27 ヵ国 30 協会、CILT 含む)がメンバーとして参加しており、主に欧州で普及している資格です。欧州各国の協会で受講可能ですが、欧州以外にも上海、インドネシア、南アに National Certification Centre があります。

◆Chartered Institute of Logistics and Transport (CILT: 英国勅許交通・物流協会)

SCM から港湾、航空、鉄道、バス・コーチ(長距離バス)まで、幅広い分野をカバーしています。ELA と連携しているのが特徴で、図 1 の 3 つの資格を取得すると、対応する ELA の資格も取得することができます。資格取得者数は公開されていませんが、アジア、オセアニア、アフリカなどの 26 ヵ国に支部があります。CILT(英国)のメンバーをみると、欧州の大手物流企業および荷主企業が参加しています。日本には支部もトレーニングセンターもありませんが、他国のトレーニングセンターの中にはオンライン講座を提供しているところがあり、日本からでも受講が可能となっています。

物流業務にはグローバルな視点が必要とされ、海外カウンターパートとよい関係を築くためには“同じ言葉(専門用語)”で話すことが求められます。ロジスティクス国際標準資格は比較的短期間・低コストで取得が可能です。グローバル化対応策の一環として検討してみてはいかがでしょうか。

logitasu15-3-2 各協会勢力イメージ図

図2:各協会勢力イメージ図(公開データからの予測)
出所:各協会ウェブサイトより日通総研作成
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